ねっしーの生還

数年ぶりに会ったねっしーは、拍子抜けするほど以前と変わらない雰囲気だった。そこが病室であることを除けば。 2025年2月、ねっしーのSNSが更新され、2024年3月に高熱を出して意識を失いICUに入ったこと、2024年末 … 続きを読む

一番のモンスター

「メンヘラ好きそう!」と私を評して笑う浜辺ゆりなに、曖昧な笑顔を返すことしかできなかった2025年2月中旬、午後の淡い光に包まれた皇居外苑は相変わらず人も少なく、冷たい空気が人々の頬を刺すだけだった。ゆりなが「ここは誰の … 続きを読む

「Small Circle of Friends」の人間

これまで4冊の単著を出してきたが、プロモーションに関してはすべてが異なる流れを経ている。そもそも、これまでは渡辺淳之介さん、鈴木慶一さん、大森靖子さんと、特定の人物についての書籍だったのに対して、2025年1月7日に発売 … 続きを読む

磯丸水産の貝も生きることも手間がかかる

2025年1月半ば、1月20日に迫った五味未知子さんの誕生日用の写真をスタジオで撮り終え、五味ちゃんと私は磯丸水産新宿3丁目店に移動していた。新宿3丁目店は24時間営業。なぜ磯丸水産に行ったのかというと、五味ちゃんが「貝 … 続きを読む

俺のハイヤーに乗れよ

2025年の元日の新宿は、人手不足でデパートも軒並み閉店しており、だまされて来日したのかと思うほど、澄みきった青空のもと、外国人観光客が路上を行き来していた。今日、この街はまるで花園神社しか営業していないような雰囲気だ。 … 続きを読む

感傷と甘露

2024年12月半ば、鈴木えまと、クリスマスっぽい写真を神宮外苑のクリスマス・マーケットで撮ろうという話になった。私が一足先に現地に着き、明治神宮外苑いちょう並木を歩いていると、そこかしこで若者がTikTokを撮っていて … 続きを読む

その善性を信じろ

2024年9月末、カフェで育実とひとしきり撮影と食事を終え、テーブルでクレジットカード決済を終えたところで、育実がその日、一番重い内容のことを話しはじめた。人が内面を話すときは、こちらの内面も試される気がする。話し続けて … 続きを読む

8月の死活問題

8月の終わり、自宅のエアコン2台が突然稼働しなくなった。死活問題とはこのことだ。リモコンで操作しても、1台は吹き出し口が不穏な開閉を繰り返すのみで、もう1台は開きすらしない。少しだけ涼しくなった時期で良かった……と思った … 続きを読む