老いへの解像度

2023年5月6日にこの世を去ったとしまるの通夜(彼はプロテスタントだったので前夜式という形だった)が、2023年5月14日に都内の教会で行われた。葬儀の会場には、生前の写真が並べられており、そこには私が知らないとしまる … 続きを読む

便器の男

2013年5月26日、BiSにテンテンコが新メンバーのひとりとして加入した。当時、テンテンコは秋葉原ディアステージで働いていたので、そこでの彼女のファン、いわゆる「点胡界隈」が、BiSのファンである「研究員」に合流するこ … 続きを読む

上野の観覧車と君と映画

久しぶりに会った安藤未知さんに「2年ぶり!」と言ったところ、もっと最近ライヴに来ていたと彼女から指摘された。たしかに、よく考えたら去年の夏に、安藤未知さんを勝手に心配した私が大塚までライヴを見にいっていた。たった半年ぶり … 続きを読む

いや、その未来はない

桜の本来の色をすっかり忘れてしまった。「Lightroom 桜」で検索した結果、コンピューター上で現実を操作しすぎたせいだ。曇天の日に桜を撮ったので明るくしようとしたところ、インターネット上には桜をこれでもかとピンク色に … 続きを読む

1998年の大江健三郎「政治少年死す」

1998年当時、大江健三郎の「政治少年死す」を読むためには、初出である1961年の「文學界」2月号を探すしかなかった。発表後に右翼団体から脅迫状が送られ、2018年にようやく「大江健三郎全小説3」に初収録されるまでの期間 … 続きを読む

私という触媒

やはり人は、物が見えすぎるとつらいのではないだろうか? ある程度の鈍感さがあったほうが生きやすいのではないだろうか? 15歳のシンガーソングライターである「だでぃが」へのインタビュー原稿を読み返して、人前に出ることもない … 続きを読む

人はそうそう死なないんだよ

2023年1月も下旬にさしかかった頃、正月は実家で静養していた義雄が東京に戻ってきた。2022年の年末には家族が迎えに上京してくるほど弱っていた義雄だが、久しぶりに会うと予想以上に元気になっており、突然別人に会ったような … 続きを読む