これ以上、どこをどう酔うのだ

2024年5月末、浴衣姿の五味未知子さんが一足早い夏を浅草に運んできた。午後の花やしきにはほどほどに人がいて、大学生と思われる男女のグループも何組か。まだ汗をかくほどではない気温のもと、花やしきに残されている昭和の雰囲気 … 続きを読む

赤字ぐらいでちょうどいい

12回目となった「ヤブ医者ごまかせNight」だが、前回の赤字に加えて、まさか今回、開催場所がなかなか決まらず流浪の民と化すとは思っていなかった。そんな我々の前に現れた、まぶしい約束の地は目黒すたごや。ふだんはスポーツ観 … 続きを読む

精神をインターネットに置いてはいけない、パンに込めるべき

「宗像さんは、その理解力と解像度でたくさんの女の子を救わないといけないので、ひとりにかまけている時間なんてないです」と育実に突然断言されて、イタリアンの店で私はパンをアヒージョに浸したまま、気が遠くなった。では、私自身は … 続きを読む

森の稜線

2024年4月13日、安藤未知さんの記念すべき初のワンライヴ「安藤未知 1st わんまんらいぶ『ボくの教室にはたくさんの端っこがあって』」が池袋西口GEKIBAで開催された。踊り手としての5年間の集大成となるイベントの中 … 続きを読む

一人ひとりへの気持ちが大きすぎる

育実さんの写真を撮った2024年4月上旬、私たちが会うのはまだ2回目で、初めはどこかぎこちなさがあった。ところが撮影が終わり、シカゴピザという成分の95%をチーズが占めている食べ物を口にする頃には、「宗像さんはInsta … 続きを読む

八重桜よりも赤く

「なんでお寺ではお香を焚くの?」 鎌倉の本覚寺の常香炉で、お香に火を点けようとしたとき、安藤未知さんがそんな疑問を口にするので、「そんな『なんでお寺にお参りするの?』みたいな疑問を持たないでよ」と言って、私はガスコンロを … 続きを読む

二度と春は来ない、二度と桜は咲かない

二度と春は来ない、二度と桜は咲かない。そう思ったほうが自然なほど、旧共産主義国のようなひどい寒さが3月後半になっても続くなか、私は今年初めて関東から出ることにした。珍しく仕事が小休止となっている間に、安藤未知さんのオフ会 … 続きを読む

青空のアヌ

2024年1月、フランスのパリから帰国中のアヌに約8年ぶりに会った。前回会ったのは、記憶する限り2015年9月の六本木のカフェで、当時のアヌは就職活動中でスーツを着ていた。 結局アヌは日本で就職することなく、フランスに旅 … 続きを読む